理念
philosophy
私達の社会は、技術と経済の発展により、暮らしは便利になりモノが溢れるようになりました。家に居ながらにして欲しいモノや情報が手に入るようになり、好きな時に好きなものを食べたり、楽しんだりすることができます。
しかし、その便利さと豊かさの拡大に比例して、私達の幸福感が必ずしも増したわけではありません。以前に比べて、私達は自然から離れ、人と人との絆がりも希薄になっています。急速な社会変化の中で、自分の生きがいを見失い、相談する相手もなく孤立している人も少なくありません。つまり、便利さと豊かさの影で、私達の幸せな暮らしの基礎がゆらぎ始めているのです。
人の幸福に最も必要とされるのは、一生を不安なく暮らせる環境とともに、人と人とが絆がり、その温もりが感じられ、さらに、生きがいをもって創造的な活動ができることと言われています。いままで、私たちの社会は、経済やモノの豊かさを最優先にしてきましたが、これからの時代は、もう一度原点に戻り、本来の幸せな暮らしを実現することを第一に考えていく必要があります。
服部工業の工場跡地である岡崎駅前の土地周辺は、明治時代に東海道本線が開通して以来、三河(三州)全域に繋がる結節点として重要な役割を果たしてきました。そして現在、周囲には多数の住宅が建ち並び、子供から高齢者に至る多くの人々が住む場所となっています。今、この土地が果たすべき役割は何かを考えるならば、それこそまさに、時代が必要としている、地域の人々の真に幸せな暮らしを実現していくための一助となることに他なりません。
そこで、私たちはこの地を“暮らしの杜”と名付けることとしました。「杜」という言葉は、鎮守の杜として使われるように、神域を守り、維持していくという意味があります。それと同じように、“暮らしの杜”は、私たちの幸せな暮らしを守り育んでいく役目を担った場所として活用されるべきと考えています。
“暮らしの杜”で行われる様々な活動の指針となるのが、別途掲げる「暮らしの杜 6つの場づくり」です。その実現を目指して、同じ想いを共有できる人々や事業パートナーが集まり、それぞれの得意分野を活かした活動を行っていきます。
“暮らしの杜”は、地域と密接に絆がり、お互いの幸せな暮らしを守り育んでいく場所として、末永く地域に貢献できることを目指していきます。